季節感を大切にしたイベント運営
当施設では、年間を通じて季節感を重視したイベントが行事委員会によって実施されています。特に「夏祭り」「敬老会」「クリスマス」の3つのイベントは毎年欠かさず行われ、利用者様から笑顔を頂いており、そのご様子を見て職員も笑顔になっております。秋のユニークなイベントとして「サンマと焼き芋を焼く会」を開催しています。
このイベントでは、駐車場へU字溝を置いて、その網の上でサンマを焼き、焼き芋を作るという光景をご覧になって楽しんで頂いております。普段は外出が難しい利用者様に、たとえ駐車場であっても季節を感じていただく機会を提供したいという想いが込められています。
焼き立てのサンマや焼き芋をその場で食べてもらうことは難しいですが、栄養士と連携して昼食やおやつとして提供するように工夫もしています。
ブログを活用したご家族との繋がり
イベントの様子は、利用者様のご家族様に向けたブログを通じて発信されています。遠方に住むご家族様にも安心感を与えられるよう、行事写真や利用者様の笑顔を掲載しています。特に栄養士が中心となり、ブログを常に更新してくれていることで、ご家族様にも見てもらえる機会が増えていると感じています。
以前、ご逝去された利用者様のご家族様から「一番良い顔で笑っているので、ブログに掲載された写真を遺影にしたい」とのお言葉をいただいたことがありました。このことから、利用者様に楽しんでいただきたいとの想いでイベントを続けてきた意義を改めて深く感じました。
簡単に始められるイベントのアイディア
施設全体を飾りつけし、利用者様と一緒に巡るイベントは、他施設でも気軽に始められる内容だと思っています。施設への飾りつけは、イベントの中でも準備が比較的簡単で、少しの業務の隙間時間で行えるため、実施のハードルが低いのが特徴になります。
もし施設全体の飾りつけが難しい場合でも、一部のユニットだけを飾りつけをし、その装飾を見に行くだけでも利用者様は、いつもと違う施設を見て感動してくれています。ほんの少しの工夫で利用者様が「わぁ!」と喜んでくれたら、それは全てイベントになります。
ユニークなイベントの取組み
以前、「ラーメン屋さん」のイベントとして玄関に屋台を設置し、その場で作ったラーメンを提供するなど、ユニークな試みも行われています。また、本部のある対馬市から取り寄せた新鮮なブリを使った「ブリの解体ショー」も印象的なイベントの一つでした。これらの取組みは、利用者様に新鮮な体験を提供できるだけでなく、職員自身も一緒に楽しめるように企画するよう心掛けています。
今後挑戦したいイベント
当施設では、長年の夢である「回転ずし」の実現に向けた検討が進められています。嗜好調査では「お寿司が食べたい」という声がいつも寄せられており、品質管理や手配といった課題を乗り越えながら、利用者様に楽しんでいただける方法を現在も模索しております。
また、「フライドポテトを食べたい」といった利用者様の声に応えるべく、マクドナルド風の入れ物を手作りして提供したところ、大好評でした。このように、利用者様の「食べたい」と考えるものを少しの工夫で提供するだけで大変喜んで頂けます。今後も利用者様に喜んで頂けるイベントを企画して続けていきたいと考えています。
