現場主導で築いた 「育成文化」
人が育つ職場づくりの出発点
Q1.教育や人材育成に早くから注力されている背景を教えてください
開設当初から、教育に力を注いできました。職員を育てることが質の高いケアにつながるという考えが、現場にも浸透していました。特徴的なのは、教育がトップダウンではなく、現場主導で動いていることです。「このような勉強会をやってみたい」という声が現場から上がれば、病院や業者等に相談してすぐに実現するといった動きが自然に起きていました。
現場発の教育教材 「介護基礎」
実務に即した初期研修の標準化
Q2.職員向けの教材などはあるのでしょうか?
「介護基礎」と呼ばれる教育ファイルを、 新卒職員全員に配布しています。A4フラットファイルに、 車椅子の押し方、 食事介助、
声掛けの基本などが詰め込まれていて、いわば現場での"教科書" "的な存在です。この教材は職員が作ったもので、 現場での必要性から生まれたものです。
以降も、 時代や制度の変化に合わせて随時ブラッシュアップされており、 例えば感染症対応や危機管理など、 社会状況に応じた更新が繰り返されています。
高卒新卒者を育てる資格取得養成校
学びと実務の両立支援
Q3.研修制度として資格取得養成校を設置しているのですか?
これは元々、無資格・未験験経で入職する高校生が増えてきたことから、法人として働きながら資格を取ることができる仕組みが必要という声が上がり、グループ企業で初任者研修の養成校を立ち上げました。
新卒職員の約9割がこの養成校に通っており、2~3ヵ月かけて初任者研修を修了します。1年働けば研修費用がキャッシュバックされ、実質無料で資格が取得できる仕組みです。
Q4.入職前ではなく、入職後に通うスタイルなんですか?
はい。入職してから講座が開講され、働きながら通うスタイルです。現場と連携しながら学びを深めていけるのが特徴で、学びと実務をセットで経験できる点が、職員の自信や定着にもつながっていると感じています。


